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第8話余談 後戻りは真っ平だ!

 橋下大阪市長の慰安婦問題発言が物議をかもしている。随分、素朴に、野生的に、問題提起してしまったものである。喜んでいるのは安倍総理周辺であろう。安倍さんも、歴史認識の点では似たような発言をして、近隣諸国に留まらず、最も関係を大事にしたいアメリカからも不審の目で見られていた。それが、それよりもはるかにラフな発言を後方の一野党の共同代表がしてくれたので、そちらの批判に衆目が行ってしまった。大いに助かっているだろう。橋下さんは、まるで、安倍さんの別動隊のようである。そう言えば、一時期、安倍さんを党首に担ぎたがっていたくらいだから、心情的には、同じ穴のなんとかなのだろう。
 過去の戦争についての歴史認識としては、周辺にも悪いことをしたし、日本国民にも悪いことをしたのである。韓国を併合し、中国に侵攻し、アメリカと開戦したものの、勝ち目がなくなっても、止めることができなかった。若者を特攻隊に仕立て上げても、一億玉砕を叫んで戦争を続けた。
 こんなことを議論し出したらきりがない。
 しかし、個人にも民族にも過ちはある。過ちは過ちとして素直に認めて再出発しなければならない。日本は、戦後半世紀以上、謝罪の精神で国内の民主化を進め、また国際社会にも復帰してきたのである。それが厳然たる事実であろう。
 
今や、戦前の日本にほとんど責任のない世代に、代わりつつある。西洋文明の良いところの一つは、個人主義である。まだ、謝り足りないところがあれば謝罪もするが、いつまでも、自分の身に覚えのない先祖の為した同じ過ちで反日攻撃されるのは真っ平である。多くの日本人に、そんな思いがあるのも事実であろう。この点は、諸外国の人たちにも分かってもらいたいところである。
 しかし、だからと言って、「あれはそんなに悪いことではなかった」「むしろ、亜細亜のためにもなった」とかと蒸し返すと、折角の謝罪の半世紀以上が無になってしまうだろう。ほとぼりが覚めたころ、主義主張を再開するのは卑怯である。そんな議論で周辺諸国と緊張関係を再燃させるのは、これまた真っ平である。
「過去よりも、今と未来を大切にしよう」治療の合い間と関係のない余談だから、この辺で止めておこう。燦Q
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