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第12話付録 病院の衛生度等 [病気及び治療経過]

 一話割くほどのボリュームがないので、第12話の付録とします。

 
病院は言うまでもなく病人が集まるところなので、思わぬ病原体に感染することがないよう警戒する人が多い。実際に、抗生物質等の効きにくい薬剤耐性病原体による院内感染が報告されることも多々ある。だから、病院に出入りする度に手洗い、消毒等をすることは大切なことと思うが、「病院=病原体の巣」のような過度の警戒心、恐怖心は無用で、かえって健康に悪いのではないかと思った。わずかな体験で一般論は言えないが、少なくとも私の入院した病院の病棟、病室に関しては、そう思う。
 
病室の床は、毎日、モップがかけられ、ゴミもホコリもほとんど無くなる。消毒臭さはなかったから、消毒薬は普段は使っていないのか、微量使っているのか、その辺はよくわからないが、病室の消毒の必要性を感じることもなかった。テーブルの上も毎日拭きに来てくれる。シーツは、週一回だが、上下とも交換してくれる。トイレにも、洗面台にも、洗剤のボトルと、ペーパータオルが備わっている。私の普段の身の周りより、よほど清潔だ。
 
お風呂はどうか。病院のお風呂と言うと、入りたくない人も多いと思うが、長期入院ではそうもいかない。最初は恐る恐る入ってみたのだが、三十分毎の自分の予約時間に行ってみると、浴槽から湯が溢れている。自分が入ると、入った分、更にお湯が溢れ出て、上澄みが排水溝に落ちていく。家でこんなことをしたら燃料と水がもったいないが、一人ひとり浴槽を空にして、浴槽を洗い直してまた湯を張り直すより、このほうが合理的なのだろう。いわゆるかけ流しで、源泉ではないが、群馬の温泉気分を彷彿とさせる。例の福岡の人は大いに気に入って、予約票に空きがあると、日に二度も予約を入れていたところ、「入浴は一日一回にしてください」と注意されてしまったと、苦笑していた。
 衛生という観点からいくと、病院スタッフや入院患者にとっては、院外の訪問客の衛生度のほうがよほど気になるというのが実情だろう。大勢で見舞いにきて、そのうちの何人かがゴホゴホやっていたりすると、部屋から一時逃げ出したくなる。だれかが感染すると、部屋中に伝染しかねないから、内部の者は、病原体の持ち込みを警戒しているのである。

 
喫煙者の扱いはどうか。院内はすべて禁煙で、喫煙は、院外にあずまやが設えてあり、雨の日も風の日も、はたまた雪の日も、そこまで出かけていって吸わなければならない。車椅子で片足伸ばした人も同じである。外用に防寒着をまとい、エスカレーターまで車椅子を動かし、エスカレーター内で車椅子の向きを変え、…。吸いたいがために、回復が早くなる可能性も無くはないが、ご苦労なことである。ベッドに寝たきりの人は、吸う機会すらない。気の毒なことだが、これを機会に止める決断をすることが幸福への道であることは、傍目には明らかである。それにしても、可哀そうな(という形容詞をつけると、気分を害するのだろうか。失礼!)喫煙者がいまだにたくさんいることを実感した。若者よ、タバコはおぼえないほうが、いいぞ!
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