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病気よりも気になる最近の政治 [生活エッセイ]

 自分の病気の治療経過をお伝えすることが主な目的で続けているブログだが、安倍政権発足以来、この国の病状も気になってならない。国の中枢の病なので、中・高年の前立腺の病よりもよほど重篤なのではないだろうか。心配だ。自分の国のことなので、他人ごとではないのだ。
 もっとも私だけが「国家が脳腫瘍に罹ってしまった」とわめいているのなら、ただの気のせい、あるいは取り越し苦労の可能性も大だが、毎日曜のたびに、専門家筋も同様の危惧を抱いているという確信が募ってしまうのだから、この先どうなってしまうのか、国の病の行方が、自分の病以上に気になるのだ。
 日曜の朝は、寝坊しなければTBSの時事放談を見る。先週は片山善博氏と浜矩子氏が、今週は、野中広務氏と古賀誠氏が、公的年金の株式運用や集団的自衛権行使の閣議決定方針などについて、政府のやり方を批判していた。中でも古賀氏は、与党協議で公明党にばかりブレーキ役を頼っている現状について、自民党内のハト派は、特に宏池会は何をやっているのかと自分の派閥の後輩に檄を飛ばしていた。確か副総裁の谷垣さんも、その主要な一人だろう。閣議決定は全員一致でなされていると聞く。一人でも反対すれば振り出しに戻るはずだ。すぐにまた、その首を挿げ替えてやろうとするだろうが、そんな乱一つ起こらず、すんなりと、こんな大胆な憲法無視が行われてしまうのだろうか。まったく、自民党という党は、自らの立身出世、私利私欲しか考えない腰ぬけ政治家の集まりだったのか…という思いが、出演者の周辺に漂っていた。
 中枢の悪性腫瘍が、まずは脳全体に広がりつつあるのだ。怖い病だ。
 実際に脳腫瘍で悩んでいる人も多い中で、このような例え話は適切ではないし、不快に思われる人もいらっしゃるだろう。その点はお詫びを申し上げなければならないが、ただ、個人の罹る腫瘍と、社会にはびこる悪政とは根本的に違うところがあるのだ。前者は、医者が外部から良性か悪性か判定し、外部から様々な治療がなされるのである。場合によっては除去したり根絶したり、悪化や増殖を抑えたりすることができるのである。ところが、後者は外部からの判定や治療がなされない。内部の自浄作用、自己免疫力等に依るしかないのだ。何が健康で何が病なのか、症状を自覚して、社会が判断し、健康への道を自ら歩まなければならない。その、判断を下し歩む方向を決める中枢部分の認識能力や判定基準に狂いが生じているのだ。社会の構成員の多くから、様々な危惧や疑問や忠告が出される中、それらを無視して強引に社会の方向づけを行っている。
 くどいようだが「と、私が思っている」という程度の話ではないのだ。全国放送のテレビ局が、日曜の朝から声高に疑問を投げかけているのだ。8時からのサンデーモーニングでも、「引き返せないところまで進んでしまう」と警告(というか呻きというか)が異口同音に発せられていた。
 二つ隣のチャンネルフジテレビを見てみたら、都議会のセクハラやじ問題と、韓国の海難事故をめぐる報道をやっていた。こちらの番組は国政への不安を表明しようとするものではないようだった。
 マスメディアがこぞって警鐘を鳴らしている訳ではないのだが、鳴らしているところのほうに、報道陣としての使命感や次世代への責任感、社会人としての良心のようなものを感じてしまうのだ。そうでないメディアには、個人的な良心よりも、「みんなでこれで行くんだ」という集団主義的な大雑把さや権力への迎合主義、誤魔化しのようなものを感じてしまうのだ。
 国の在り方がこんなでいいのだろうか、というのが日々の心情だ。
 そんな鬱陶しい気分でいたところ、ワールドカップの日本人観戦者のマナーの良さが世界的に称賛されているという話題が報じられた。一方で、都議会での大変レベルの低いセクハラやじも世界に発信され、ヒンシュクを買っているとのこと。きめ細かく周囲に配慮し、平和を愛好する多くの国民と、少数だが、利己的、排他的、差別的な政治家が政界を牛耳っているという日本の二面性が、奇しくも同時に世界に報じられたわけだ。
 いくら善良な国民が多くても、国として間違った行動をとってしまっては取り返しがつかないのだから、一人ひとりが、政治に対して、しっかり関心と責任を持つようにしなければならないと思う。今の日本の政治家は、日本人の一部の代表でしかなく、決して、全体をバランスよく代表するものではないように思える。早く修正していかないと、素晴らしい日本人が、またまた、自爆テロの先駆けのような悲惨で残虐な行動をとるようなことになりかねない。



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momotaro

「ブログを読んで、思いがすべて表現されており、胸のつかえがはれたようです。全国紙に載せたいようなすばらしい内容でした。拍手をお送りいたします。」という内容のメールを多数、ではなく二三いただいておりますので紹介させていただきます。しかし私の拙い文よりもっともっと読んでいただきたい、多数の目に触れさせたい文があります。それは、今朝友人が届けてくれた雑誌『世界』の7月号に掲載されている「喜劇のような演説が現実となるとき」と題された相田和弘さんの記事です。ご覧いただけましたら幸いです。
by momotaro (2014-06-28 16:03) 

momotaro

訂正します。
コメント1の「相田和弘さん」は「想田和弘さん」の間違いでした。失礼致しました。
by momotaro (2014-06-28 19:20) 

majyo

以前の記事にコメントさせていただきます。
初めまして! マジョと申します。
私は孫のいる普通の主婦です。momotaroさんのように当初は
息子の発達障害を認知していただくこと、
そしてサイコパスという人格障害も知ってほしいとブログを立ち上げましたが、そのころより社会情勢がにわかに危険な状況になったような気がして、日々雑感より、政治・社会について多く書くようになり、現在に至ります。片山さん、浜さん、野中さん好きな方々です。
心ある方はみな憂いています。
小さな力ですが、私は頑張りたいと思っているのですよ。
ご病気の事、大変だと思います。
しかし、そのご病気にも関わらず国の腫瘍に対して警告を発していらっしゃることに敬意を表します。
また、お邪魔させていただきます。
ご訪問ありがとうございました。

by majyo (2014-09-30 20:41) 

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